気管支喘息とは

気管支喘息の原因
気管支喘息の原因は様々な要因が考えられます。主に、喘息の原因となるアレルゲンは、ダニやほこりなどのハウスダスト・カビ・ヒノキやスギの花粉・動物の糞やフケなどが挙げられます。このように、気管支喘息には、環境アレルゲン原因のアトピー型と、原因が特定できない非アトピー型とに区別されます。小児喘息にはアトピー型が多く、大人の喘息には非アトピー型が多いとされます。
気管支喘息の症状
ヒューヒュー・ゼーゼーといった喘鳴や、咳や痰が長引く・息苦しさなどの症状が現れます。夜中や明け方に症状が起きやすく、夜中に酷い咳で眠れなくなるなど非常につらい症状が生じます。風邪を引いた時・運動した時・気候の変化があった時・たばこの煙を吸った時などに喘息の症状が誘発されたり、悪化したりします。
気管支喘息の検査・診断
問診を行い、患者様の症状を以下の通り、詳しく確認していきます。
- 症状の程度(咳・喘鳴・息切れ)
- アレルギー歴(蕁麻疹・花粉症)
- 症状の現れる時間帯
- 家族歴(アレルギーのある家族の有無)
- 喫煙の有無
- 現在行っている治療
丁寧に問診を行い、気管支喘息が疑われる場合、呼吸機能検査で気管支の狭さを調べて診断を行います。アレルゲンの関与が考えられる場合は、血液検査を行いアレルゲンを特定します。当院では、39種類のアレルゲンを同時に検査できる「Viewアレルギー39」を行っております。
気管支喘息の治療
喘息の重症度に応じて治療薬を決定していきます。気管支喘息の薬は、喘息発作を予防するための長期管理薬、発作時に用いる治療薬に分類されます。いずれの薬も、吸入治療が主流で、その他内服薬・貼り薬などがあります。それと同時に、原因となるアレルゲンを避けることも不可欠です。
ステロイド薬
気管支の炎症を抑制する長期管理薬です。吸入薬が主ですが、症状が強い場合は内服薬や注射薬を用います。
β2刺激薬
気管支を広げる気管支拡張薬です。吸入薬で、長期管理用と発作時用とがあります。
テオフィリン薬
内服する気管支拡張薬です。
ロイコトリエン受容体拮抗薬
気道の炎症を抑制して気管支を広げる薬で、内服薬のみです。
治療の目安
喘息発作が起きている時や、症状が見られる時は治療を徹底して行い、症状が落ち着いている時は、約3カ月を目安に薬を減量していきます。症状がない期間も、自己判断で治療を中断しないように注意しましょう。